工作機械産業と応用分野との技術的連携を一層深化させるため、TMTS 2026 は「AI エンパワーメント・スマートで持続可能な製造」をテーマに掲げ、主要産業との交流と協力を推進している。
11月7日、台中の翔園文旅ホテルで開催された「航空宇宙アプリケーションデー交流会」は、**台湾工作機械および部品工業会(TMBA)とドイツ経済事務所(AHK Taiwan)**の共催により実施され、航空宇宙製造プロセス、AI 応用、オートメーション技術の発展をテーマに、多くの航空宇宙およびスマート製造分野の専門家が参加した。
イベントの冒頭では、AIDC(漢翔航空工業)李仁揮処長が基調講演を行い、航空宇宙産業の変化について実務的な観点から分析した。李氏は、近年無人航空機や軽量化製造プロセスの需要が著しく高まり、それに伴い複合材料や3Dプリンティング技術の導入が加速していると指摘。AIDCではAIとビッグデータを工程設計、メンテナンス予測、生産管理に積極的に活用し、生産効率と精度の向上を図るとともに、異業種連携の可能性を模索し、製造力のさらなる高度化を推進していると述べた。
続いて、KUKA の黄君穎マネージャーが「自動化ロボットアームの多様なシーンでの応用」をテーマに登壇。航空宇宙産業における搬送、自動位置決め、熱プレス成形への応用事例を紹介した。黄氏は、KUKA のオープン制御アーキテクチャが CAD/CAM システムと連携可能であり、スマート製造下で柔軟な生産を実現、航空宇宙グレードの複合材プロセスを迅速に導入できることを説明した。
百徳機械/Winbro の林若蓁副総経理は、航空宇宙向けレーザー精密加工技術の成果を紹介し、タービンブレード、高温合金、燃料電池製造における強みを解説。林氏は、レーザー微細孔加工や高温材料加工の技術力が、台湾製造業の付加価値向上と国際協力拡大の重要な原動力となっていると述べた。
最後に、TMBA 陳紳騰理事長が登壇し、TMTS 2026 は工作機械産業の主要な展示プラットフォームであると同時に、応用産業をつなぎ、異分野協働を促進する国際的な舞台であると強調した。展示会では AI とサステナビリティを二本の柱とし、「AI デモンストレーションゾーン」「デュアル・トランスフォーメーション表彰式」「国際フォーラム」「エコシステム展示」などを通じて、台湾製造業のスマート化・持続化への総合的な成果を発信する。
また陳理事長は、航空宇宙、半導体、エネルギー、電動車などの高精密製造分野の企業をより多く招待し、AI スマート製造の最新成果を現場で体感してほしいと述べた。
会場では YCM(永進機械)、Hartford(協鴻工業)、Chien Yeh Machinery、Detron Machine、KUKA、ZEISS、TRUMPF、SIEMENS などのブランドが出展し、航空宇宙製造、精密計測、レーザー加工、スマートオートメーションの最新技術を披露。台湾製造業の分野横断的な統合力と強靭性を示した。
TMTS 2026 は 2026年3月25日から28日まで、**台中国際会展センター(TICEC)**にて開催される予定であり、400社以上・1,700小間超の規模で、AI、サステナビリティ、精密加工、自動化技術の最新成果を一堂に展示する。
TMTS は、世界中のバイヤーおよび応用産業パートナーの来場を心より歓迎し、台湾製造業のスマート化と持続可能化への歩みを共に見届けたいとしている。
We use cookies to optimize and continuously update it according to your needs.The settings can be changed at any time under "Privacy"